2018-03-24

    2018年3月24日(土) 原作本

    ■午前9時半頃に実父の車で自宅を出発。
     お墓参りである。
     予定では21日水曜日の春分の日に行くつもりだったが、あいにくの悪天候のため、その日は中止とし改めて今日行った次第。月火水と天気が悪かった。木金は天気は回復したものの平日だった。だから土曜日の今日は混雑するかも知れないと二人とも覚悟の上で出かけたのだけれど、予想外に空いていて特に渋滞に巻き込まれることなく、すんなりと到着。墓地を見渡すと供花があちらこちらのお墓にあったものだから平日に来られた方々が多かったようだ。
     掃除だとかをしつつ小一時間ほど経った後に駐車場に行くと、到着した頃はガラ空きだった駐車場には結構な数の車が駐車していた。
    「ああ、彼岸なんだなあ」と終わりかけになって実感。桜の花もボチボチ咲き始めている。
     帰りに少々大きめのスーパーに立ち寄り、昼食にお寿司を買ってもらった。
     親父ありがとう。
     家に戻ってから家人と相談した結果、買ってもらったお寿司は夕食に回すことにして昼食は二人してインスタントのカップラーメンと冷凍のアンコ餅を食べた。

     寒いんだか暖かいんだか、よくわからない日。
     家の中にいるより外に出ている方が暖かい日。
     やっぱりまだ暖房器具は仕舞えない。
     でもたぶん暑さ寒さも彼岸まで。やっと春が来たんだなあ。


    ■先日、約半年ぶり、いやもっと経つかな。もしかしたら一年ぶりくらいかも知れないね。それくらい久しぶりに本を買った。

     これでも週に一度は書店に立ち寄っている。通勤途中の乗換駅のホーム内に書店があるので時間があったり、何か面白そうな本がないかと思い立った時などは以前からその書店に立ち寄ることが多かったのだ。しかし、そんな習慣があったにも関わらず、僕は久しく本というものをまったくと言っていいほど買っていなかった。
     理由は簡単だ。

     お金がなかったから。

     いや違う。

     以前のように文庫本やら単行本やらを数冊買えるくらいのこづかいはある。買おうと思えば文庫本ならそれなりの冊数は買えるのだ。しかし僕は買わなかった。
     はっきり言って「読みたい」と思える小説等がまったくと言っていいほどなかったからだ。この数か月の間でも話題になった本が結構あったが、実際に書店で手に取ってみても読もうという気には更々なれなかった。新聞広告に出ていた小説なんぞは、それを見つけても手に取る気さえ起こらない。今の僕は、どういうわけか以前ほど小説に対する期待感がなくなってしまった。新聞広告が出たり変に話題になったりすると余計に敬遠してしまう。何が原因でそうなったのか自分でもよくわからないのだけれど、新聞広告はもちろん、本自体についている帯に書かれている文言がキャッチコピーにしか見えなくて、買ってしまうと、ただそれに乗せられただけのように思えて何だか腹立たしいというか、「くだらんのぉ」と後悔してしまいそうな感覚に陥りそうで、それが凄く嫌なのである。
     僕の勝手な感想なのだけれど、ここ最近の小説の宣伝は、まるで内実のない映画をハリウッド映画というだけで大作だと煽っている宣伝等の類と同じように見えて仕方がない。そんなものを鵜呑みにして買って読んではみたものの、結局何も面白くないという結果にほとほと嫌気が差したのかも知れない。
     とにかく今の僕は中身の良さに確実性がないものには、なかなか手が出せなくなっているのだ。
     そんな僕なのであるが前述したとおり、久しぶりに本を買った。しかも3冊一気買いをしたのだ。
     買った本はこれらだ。

    この世界の片隅に


     先週、初めてこのアニメ映画を観た。その日のツィッターにて僕は「映画『この世界の片隅に』を観ました。良い映画でした。ホントに、ホントに。」と呟いた。

     ホントに、ホントに、僕は久しぶりに感動してしまった。そしてアニメだけでなく原作本がどうしても読みたくなったのである。

     僕はあの日の翌日、つまり正確に言うと前の木曜日に仕事帰りに少し大きめの書店に立ち寄って原作本を探した。見つけるまでに少々時間がかかってしまったが、本棚の中にこれらを見つけると、すぐに三冊とも取り出し、しばらくの間それぞれの表紙をじっと眺めていた。そして「買っちゃっていいよな?」とか「買うためにここに来たんやないか!」とか「もし見つけられなかったら縁がないってことやって思っていたけど、きちんと見つけたってことは縁があるってことや。だからやっぱり買わんとあかんのとちゃうか?」などと自問自答した。自分の感動が本当なのかどうかを試したのだ。

     どれくらいの時間が経ったのかわからなかったが、気が付くと僕はその3冊を手にしたまま一目散にレジに向かっていた。
     僕はやっぱりこの3冊が読みたくて読みたくて、ホントに読みたかったのだ。

     レジには僕の娘と年頃が同じくらいの女性店員がいて丁寧にカバーをつけてくれた。僕の胸には早くそれが読みたいという気持ちが溢れていたのだけれど不思議に焦ることはなかった。女性店員がその3冊の本に丁寧にカバーをつけている様を「こんなのは久しぶりだ」と思えたくらいに穏やかな気持ちで見守ることができた。隣のレジには僕と同じ年代の男性が「おたからサザエさん」の1巻と2巻を店員さんに渡しながら次の巻の発売日のことを熱心に確認していた。

     読みたいものがあるっていいことだよな。本に関わらず、欲しいものがあるっていいことだよな。更にそれを手にできるっていうのは実はとても嬉しいことなんだよな。そんな簡単なことを僕は最近忘れていたんだよな。て言うか僕をそんな気持ちにしてくれるものが、ここんところなかったんだよな。だから「この世界の片隅に」には感謝の気持ちでいっぱいだ。

     自宅に戻って風呂に入り夕食を摂った後、この3冊を一気読みした。
     アニメ映画と内容はほぼ同じで絵もアニメとさほど変わらなかったのだけれど(そりゃこれが原作なんだものね)、僕は必死に読んだんだよ。それでやっぱり最後は泣いてしまったんだよ。家人に見つからないようにこっそりとだけどね。

     この世界の片隅に僕も生きていて、そしてこの本を見つけることができて本当に良かった。
     だからいつかこの本たちがこう言ってくれたら嬉しい。

    「この世界の片隅に、うちらを見つけてくれてありがとう」

     ありゃりゃあ~、そう言ってもらえるかしらねぇ。

     
    関連記事

    theme : エッセイ
    genre : 小説・文学

    コメントの投稿

    管理者にだけ表示を許可する

    こんばんは。
    花粉症がキツイです。

    イクタシバさん、今の仕事はとりあえず続けられそうですか?
    今の会社、どうしても嫌でなければ、このまま定年まで突っ走れるといいですね。

    ところで、毎年この季節になると、初々しい新社会人を見て、羨ましいやら何とも言えない気持ちになります。
    もう今年も、新社会人が登場するまであと数日なのですね。

    毎年彼らを見ると、希望通リの会社に入れた人もそうでなかった人も、何とか就職できたんだな・・・と思いますね。

    彼らもこれから社会の荒波に揉まれていくんだなあ・・・ってしみじみ思ったり・・・。
    この季節は独特の気持ちになりますね。
    私もずっと前は初々しかったのですけどねー。


    Re: タイトルなし

    猫さん こんにちは。
    コメントありがとうございます。


    > こんばんは。
    > 花粉症がキツイです。
    >

    こんにちは。
    僕も今年は花粉症が重症に近いです。
    特にヒノキの時期になって酷くなりました。
    今も苦しんでますです。


    > イクタシバさん、今の仕事はとりあえず続けられそうですか?
    > 今の会社、どうしても嫌でなければ、このまま定年まで突っ走れるといいですね。
    >

     とりあえず今のところ続けざるを得ないのですが、今やっているような仕事がいつまでできるか疑問です。今僕が担当している仕事内容は、僕の感覚からしたら20代から30代後半の人が中心となってやるようなものですから。それに今はかなり人手不足なので僕みたいなアラ還間近の人間でも使ってもらってますけど、不景気になったら真っ先に切られるでしょうね。それ以前に僕が精神的に嫌になってしまう可能性が高いですけど。


    > ところで、毎年この季節になると、初々しい新社会人を見て、羨ましいやら何とも言えない気持ちになります。
    > もう今年も、新社会人が登場するまであと数日なのですね。
    >
    > 毎年彼らを見ると、希望通リの会社に入れた人もそうでなかった人も、何とか就職できたんだな・・・と思いますね。
    >
    > 彼らもこれから社会の荒波に揉まれていくんだなあ・・・ってしみじみ思ったり・・・。
    > この季節は独特の気持ちになりますね。
    > 私もずっと前は初々しかったのですけどねー。


    彼等には良いか悪いかは別として、将来というものがあります。たくさんの夢や希望もあるでしょう。それだけを見ても僕には彼らがとても羨ましい。
    僕なんかはこれからますますしぼんでいくという可能性が圧倒的に高いですから。


    レスが非常に遅くなって、すいませんでした。
    よろしければポチっと
    よろしければポチっとね
    広告1